若手技術者37人が夢のある提案提示
7月17日、大阪市中央区の近畿建設協会会議室で35歳以下の若手技術者を対象とした参加型技術講演会を開きました。「関西圏における地域創再生への提案とその災害安全を考える」をテーマに、若手技術者が地域づくりと防災の観点からさまざまなアイデアを出し合いました。
今年度は近畿地方整備局や建設コンサルタント、地質調査業、ゼネコンなどのほか、立命館大学の学生5人を含む39人が参加。人口減少下の課題である地域の創生・再生と災害対策などについて、近畿の6都市(滋賀県近江八幡市、京都府舞鶴市、奈良市、兵庫県豊岡市、洲本市、和歌山県田辺市)を対象に、自由な発想からの立案を求めました。 大西理事長の開会あいさつに続き、大津宏康京都大経営管理大学院経営研究センター特命教授・京都大学名誉教授が特別講演。大津氏は検討対象6市の人口動態や大学の地元収容力、大学卒業後の人口流出、地域の防災・減災戦略などを説明した上で、「提案に選択が可能な心の自由度が担保されているか、こんな街が実現すれば自分も住んでみたいという意識を持って議論しているかといった視点を忘れないようにしてほしい。魅力ある提案を期待している」と話しました。
この後、6グループに分かれて討議。廃校を生かした避難所や地下空間に整備する世界最大のウオーターパーク、IR(統合型リゾート)の誘致など地域再生と防災に関する夢のある多彩な提案が出されました。
最優秀賞には、洲本市の人口減とアクセスの悪さに着目し、ドローンを活用した物流拠点づくりや自然豊かな環境下のリモートワークで人口減少に対応する「Innovation Island 2050」を提案したグループが選ばれました。
このほか、最も夢のある提案をしたグループを「あすの夢土木賞」に選び、10月30日にインテックス大阪で開かれる建設技術展2025近畿(会期は10月31日まで)で表彰します。