36組がインフラへの夢や思いを発表
最優秀賞は、中央復建コンサルタンツのグループに
あすの夢土木と日刊建設工業新聞社大阪支社は9月29日、大阪市中央区のOMMビルで「関西のゆめプロジェクト発表会」を開きました。インフラ整備やまちづくり、観光振興などに対する思いを披露する場として、35歳以下の若手技術者に夢のあるアイデアを求めるとともに、その斬新なアイデアを今後の参考にしようと企画しているものです。4回目となる今回は、36件の提案を発表しました。
冒頭、大西有三理事長は「発表会は非常に短い時間でしっかりとした内容を分かりやすく伝えることに力点を置いている。夢を持って仕事を続けていれば今後につながるということを語ってもらいたい」と激励しました。 発表時間は2分。近畿地方整備局やゼネコン、コンサルタント会社など官民の若手がデジタル技術を使ったアイデアや地中・空中・海中を利用した提案など、それぞれの夢や思いを語りました。審査では、あすの夢土木の学識者ら8人が「夢の創造性・ユニークさ」「提案の実現性」「説明の分かりやすさ」などの観点で評価し、最優秀賞1点、優秀賞2点、夢土木賞5点の計8点を選びました。
最優秀賞に選ばれた中央復建コンサルタンツの阿部さんらは大阪湾南部の工業施設を湾北部の海上に移設し、海上都市を整備するとともに、南部では砂浜を再生し、リゾート施設を整備することで湾全体の魅力向上を図ることを提案しました。
講評では、大窪健之立命館大学理工学部教授が「入賞作品は僅差でいずれも高いレベルだった」と評価。最優秀賞については「非常にスケールが大きい。実行は大変だが効果は大きいと評価された」と語りました。
近畿整備局の豊口佳之企画部長は「夢はいずれ現実になるものの種だ。夢を描き、それを語り合うことで現実に近付いていく。われわれも夢を描いていきたい」と閉会のあいさつを述べ、終了しました。
表彰式は10月27日、大阪市住之江区のインテックス大阪で開かれた「建設技術展2021近畿」の会場で実施、大西理事長が受賞者に表彰状と目録を手渡し、最優秀賞を会場内で披露しました。 最優秀賞以外の受賞者と発表テーマは次の通り(敬称略、発表順)。
【最優秀賞】
〇阿部哲也、小林輝陽、弓場雅斗(中央復建コンサルタンツ)=砂浜と海上都市の併存する未来の大阪湾構想について
【優秀賞】
〇岡野三里(ニュージェック)=つながる「人と人」「人と自然」~地下ハイパーループ化で緑の暮らし~
〇森田椋也(中央コンサルタンツ)=土木資材への木材利用促進~カーボンニュートラル×地域おこしの実現に向けて~
【夢土木賞】
〇安藤翔(近畿地方整備局兵庫国道事務所)=高速道路に新たな価値を~メロディーロードの導入~
〇橋本実弥子(丸重屋)=難解!梅田ダンジョンを攻略せよ!!
〇出水達也(近畿地方整備局河川部河川計画課)=天ケ瀬ダムトンネルウォータースライダー化計画!
〇道頭理緒奈(ニュージェック)=空飛ぶインフラ計画~エネルギー生産を空中へ~
〇橋本優華(大林組)=CPS(サイバーフィジカルシステム)で実現する自分事ドボク。