33組がインフラへの個々の思いを発表
最優秀賞は、近畿建設協会の岩崎さんに
NPO法人あすの夢土木と日刊建設工業新聞社大阪支社は、第3回「関西のゆめプロジェクト発表会」を2020年11月30日に大阪市中央区のOMMビルで開きました。
35歳以下の若手技術者から夢のあるアイデアを求め、将来のインフラ整備やまちづくりの参考にしようと企画したもので、新型コロナウイルス感染症拡大に配慮して聴講者を絞っての開催となりました。
近畿地方整備局やゼネコン、コンサルタント会社など官民から35の提案が集まり、この日は33提案が発表されました。冒頭、あいさつした大西理事長は「コロナ禍で開催ができるか心配しましたが、若い人に創造的なアイデアを発表してもらうのは大事なこと」と述べ、斬新でユニークな提案に期待しました。
発表時間は2分以内。VR(仮想現実)や人工知能(AI)、ドローン(小型無人機)などを使ったアイデアのほか、地下空間や上空を利用した提案などそれぞれが夢や思いを語り、あすの夢土木の学識者ら8人がユニークさや技術的裏付け、説明の分かりやすさなどを評価し、最優秀賞1点、優秀賞2点、夢土木賞6点を選びました。
「地下トンネルで繋ぐ!郊外の魅力を取り戻す洪水対策について」をテーマに最優秀賞に選ばれた岩崎さんは「いま日本で必要なものは何かに焦点を当て、郊外や過疎化している地域をどうにかしたい思いがあった」と話しました。
受賞者には大西理事長が表彰状と副賞を手渡し、講評では、松江工業高等専門学校の大津宏康校長が「夢とは遊び心。夢をアピールする時は絵を描くことが大事になる」と話し、最後に近畿整備局の池口正晃企画部長が「独創的なアイデアばかりで、今後も感性を持ち続けてほしい」と締めくくりました。
受賞者と発表テーマは次の通り(敬称略、発表順)。
【最優秀賞】
〇岩崎暖佳(近畿建設協会経営企画部)=地下トンネルで繋ぐ!郊外の魅力を取り戻す洪水対策について
【優秀賞】
〇三上悠美(協和設計)=人の移動を上空に逆転!梅田~難波をつなぐ空中の橋
〇黒野嘉樹(三井住友建設)=VR&4Dで「どぼく」を体験!
【夢土木賞】
〇北野幹(中央復建コンサルタンツ)、江原千尋(同)=関西を巡る水の路―河川を繋いだ交通ネットワークの形成
〇二宮和真(大日本コンサルタント)=関西を夜の観光世界一へ!~空飛ぶ車×ドローン~
〇上田真太郎(エイト日本技術開発)=水中回廊実現による新しい水都大阪について
〇田口未由希(鹿島)=異国まで続くトンネルについて
〇藤本瑛治(近畿地方整備局神戸港湾空港技術調査事務所)=臨海部の新たな魅力の創出~防波堤を自転車で走る~
〇山崎智裕(日特建設)=高速流入部AI利用による女性利用促進