7月5日、京都市の近畿建設協会京都支所で若手技術者を対象とした参加型講習会を開催しました。「関西圏における国際観光都市の防災の未来」をテーマに若手技術者の技術力向上と交流を目的に企画したもの。
講習会には35歳以下の若手技術者を対象に、近畿整備局や建設コンサルタント、地質業、ゼネコンなどのほか、立命館大学と関西大学の大学院生も含め39人が参加しました。
冒頭、大西理事長があいさつしたあと、大津宏康京都大学大学院教授が「外国人から見た関西圏における観光ニーズの現状・未来」をテーマに特別講演。大津教授は外国人観光客の国内訪問先の分析結果を示しながら、「公共交通システムの整備やリゾート、清潔なトイレ、英語および外国語でのサポート体制が観光客誘致の必須条件だ。街の魅力もクリーンばかりがいいとは限らず、わい雑さも一つの魅力となる」などと話しました。
このあと、京都市、大阪市、神戸市、奈良市、舞鶴市、紀伊半島を対象地域とした6グループに分かれて討議。域内の国際的な集客を持つ観光拠点の抽出から始まり、観光拠点のネットワーク化、観光振興のための課題抽出、観光防災のための課題抽出を行ったあと、仕上げに「観光防災」に向けた夢のある対策案を検討した。最後にそれぞれのグループでの成果を発表。新交通システムの導入や防災都市のあり方、観光と防災のための道路づくりなど多彩な案が示されました。
優秀賞には舞鶴市を舞台に観光防災都市づくりを提案したグループが選ばれました。また、最も夢のある提案をしたグループに贈られる「あすの夢土木賞」には和歌山県を舞台に選んだグループを土木夢づくり懇談会の審査委員会で選定しました。
優秀賞とあすの夢土木賞のグループの方々には、10月29日に大阪市中央区で開催する「建設技術展2016近畿」のシンポジウムで表彰いたします。
2016年度参加型技術講演会・ワークショップ作品講評
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